平面プランと外観がある程度まとまってきましたので、これで家を全体としてイメージしていただけました。
ここからは、工事費にも関係する内外の仕上げ材についてのお話も交えながら、家の細部にひとつひとつ視点を当てて詳しくご説明していきます。

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内装

まず今お持ちのイメージがあればお伺いし、その場合この家にはどのようにマッチさせるのがいいかご提案します。お任せいただけた場合は、壁や天井などに、天然板貼や様々なタイルなどを、コスト面と併せてご提案します。
特に階段にはお客様によってのお好みが大きく異なりますので、スチールのシャープな感じ、木のナチュラルな感じ、と選択肢をご提示し、今までの施工例の画像などを見ていただき、ご意見を伺いながら方向性を掴んで行きます。
この作業によってプランに変更が加えられることもしばしばです。

外装

メンテナンス性とデザイン性、どちらを優先されるか、がまずは一番の大きな分かれ目となります。
具体的に実際の建材で言いますと、メンテナンスではサイディング、デザインならモルタル塗り。となります。ですので建築家を自称する方達の間では、まずはモルタル塗りを前提に話が始まり、サイディングは2次的なものとなることが多いようです。
確かに設計する立場からはより見た目の良いものを創りたいわけですのでその気持ちも分からないではありません、が、お金を出すお客様からするとメンテナンス性を無視などできるはずもありません。

そこで私は、徹底的にサイディング材でもデザイン性で劣ることがない商品を、徹底的に探すことにしました。
各サイディングメーカーのカタログを隅から隅までチェックし、気になるものは全てサンプル材を取り寄せて(2枚取り寄せてつなぎ目のチェックもしました)選定を行いました。
その結果、多くはありませんが、モルタル塗りの外観に勝るとも劣らず、かつコスト面でも同等かより低額な商品をいくつかピックアップすることができました。
また、単にサイディング貼とするのではなく、一部にサイディングの上にタイル貼を混用することによって、更に変化に富んだ高度なデザイン方法も確立してまいりました。
どのような外装材でもいいデザインは可能です。お客様は自由に率直に、ご自分たちの志向をお伝えください。

こうして内外装材も決まってきましたね。
次の目標は「工事見積りを依頼できるまで細部の仕様を固める」事になってきます。

その(4)へつづく