構造計算と耐震等級

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デザイン住宅 神奈川

住宅は家族の生活を守るもの。
しっかりとした強固な建物構造は、なによりも優先されなければなりません。

滝沢設計は蓄えた構造的知見に基づいて、実際にかなり思い切った建物構造も造っていますが、どんなに素晴らしいデザインを思いついたとしても、それが構造面で完万全な状態で建てられない場合、少しでも不安が残る場合はそのデザインは断念します。

しっかりとした安全な構造が成り立たない建物は現実に提供ができないわけなので、それは絵に描いた餅です。
店舗などの内装と違い、建築においてはその先何十年間安全に家族の生命を守り続けることは必須要件。あくまでも、建物構造の強度安全が優先されなければなりません。

英語の「Design」には単に装飾的な語意だけでなく、より広い包括的な「設計」という意味があります。
滝沢設計のデザイン住宅も、装飾にだけ走らず総合的に優れた設計を行っています。

構造強度 ≠ 構造計算 ・耐震等級!・・・?

「構造計算をすれば強度は上がる。」
そうしたイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
*(耐震等級は構造計算上のハードルを上下するものですので、大きなくくりとして構造計算に含んで話を進めます)

ですが、構造計算と建物強度の関係自体がそういったものではありません。
構造計算の基本目的は「建物の強度を数値化して、その数値が必要なレベルに達しているかをチェックする」ものです。なので、そもそもの目的が強度を高めることといったものではないのです。

強度を上げる為ならば設計と同時進行しなければならないのに、構造計算はいつも設計が終わった後。このことから、構造計算をする前の、設計の段階での設計者の構造的知見。これが大変に重要ととなります。

構造計算の実務上現実的な役割は、あくまでも構造の解析と判定にとどまります。建物の構造的欠陥の根本的是正の必要があったならばそれは、構造計算の前に既になされていなければならない、基本設計(プラン)を行う設計者の役割です。

簡易的な構造の見当のみ義務化されている、木造2階建ての構造強度について

建物の規模として、設計者が正しい構造の知識と経験を持っていれば、構造計算をしてもしなくても十分な強度を有する建物」が木造2階建てです。

ですので構造計算の必要・不要を決めるのは「建築主(お客様)が安心安全の担保を数値化されたデータ(=構造計算)として望まれるかどうか?」となります。

建築士の構造的知見

構造計算を専門としない意匠設計者が、構造強度に対する正しい知見を養うには

数多くの構造計算案件業務に携わる事で、自然に構造強度に対する正しい感覚が身についてきて、様々な局面への正しい構造的判断ができるようになります。RCや鉄骨造の建物、木造3階建て、造成工事での擁壁や地下車庫などの構造物を扱う案件の経験を積みそれを自分のスキルとして取り込めるか、にかかっています。

ありがたいことにこの経験が滝沢設計の構造計画をより高度なものにし、「あの東日本大震災の後でも微細な壁のヒビすら、ただの1件も無し」という実績となり、自信にもつながっています。

それ以外の、例えばハウスメーカーの「社内規定で」とか、大工さんの「職人のカンで」などの設計は危険でさえあり、残念ながら全てお客様にとっての不利益に直結してしまう危険があります。

耐震等級も、高い=安心・安全とは限らない

耐震等級は構造計算をする際のハードルの高さで、上げたハードルをクリアさせるためには耐力壁の量などが増やします。
構造計画に不備があると様々な矯正を行い等級を上げて対応しますが、構造強度の最も重要な良し悪しはあくまでも「全体のバランス」ですので、
無理のない自然な構造計画である耐震等級が低い建物の方が、無理な矯正を施した構造計画の耐震等級が高い建物より強度は上になります。

設計の自由度を増してくれる、構造的知見

そして意外な事に、正しい構造の知識を持って設計にあたると、「構造強度が確保できないのでやってはいけない事」が解かると同時に「ここまでなら強度を十分に保ちながらの施工が可能」が、経験と知識に裏付けされた自信をもって判断できるようになります。
びくびくして過度に慎重になり過ぎて狭い型にはまってしまう設計に陥ることなく、プランの自由度はかえって大いに増すのです。

2階建ての構造計算

こうした3階建ての構造計算基準を2階建てに準用する

建築士の努めは、いかなる場合においても高いレベルの構造強度を提供する事、その為に日々研鑽を積むこと。

2階建ての木造建物における法律として前提は、設計者は構造計算・性能評価がなくても十分に安全な構造の建物を設計できる能力を持っていなければなりません。
構造計算の数値や性能評価での第3者からの評価を望まれるか、求められるか、はお客様それぞれの個性であり、自由でもあります。

滝沢設計でももちろん、2階建てにおいても構造計算を承っております。
参考として、2階建て木造住宅の構造計算で実際に作成される設計図書のサンプルを以下にお示しします。

具体例

この図面の家構造計算具体例

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