車車

細長い建物ほど、その細い面に耐力壁がたくさん必要なのです。
何故と言うに、細長い建物はその幅が短い方の面に沿った方向に揺れますので。
都心部のにおいては土地の広さが限られますので、建物と別に2台の青空の駐車スペースを設けることは困難です。
そこでビルトイン(建物の中、1階部分に駐車する形)となります。
まさにそこに車2台も入れてしまったら、ほんとうに壁がなんにも取れません。これでは家は倒れてしまいます。
さりとて、これはお客様の必須条件なのに。うぅ、どーしよう・・・

耐力壁の前提条件
①筋交(すじかい。斜めの棒で留めると直覚が固定されます)最低でも壁として水平方向90cmの長さ必要です。
②面材(合板など。板を四周打ちつけると四角が固定されます)最低でも壁として水平方向60cmの長さが必要です。
基本的にはこの2種類です。実際にはこれは壁の芯から芯の長さですので、壁の厚さも20㎝程カウントする必要があります。
②でも80cm、これでもかなり幅取りますね。厳しい条件下では致命的です。

ここで出てきたのが一般に「門型フレーム」と呼ばれる工法です。
耐力壁のように”壁“ではなく、例えば鉄骨のビルなどのように柱と梁をガッチリ固定して強度を持たせます。

まだ続きがあるんです、長くなってしまい申し訳ありません。
この門型フレーム、現在ではいろんな企業が参画し、工法は限りなくたくさんになっています。
ところがいくらたくさんあっても、並べて比べてみると、片側で33cm、両側で66cmの幅が必要な工法ばかりです。
これでは先程の壁と14cmしか変わりません。
門型フレームを採用することで、その分必ず多かれ少なかれコストがかかります。14cmに大切な資金を投じる価値があるでしょうか?
しかし、唯一さらに11cm幅を広げられる工法があります。それを今回も採用しています。
壁の80cmと比べて55cmと、25cmも広く確保できます。
25cmあればスリムな人は通れます。しかもこの工法、とてもリーズナブル。これなら費用対効果もご満足いただけています。

さらにこの工法、木造なのに、一見RCや鉄骨造っぽい外観にもしてくれます(いわゆる「壁が」なく柱と梁ですので)。

かぎられた敷地の最大有効活用は東京都の建築に精通した 滝沢設計へ