これから家を建てよう、という方には必ず必要な知識。
「地耐力」とか「地盤改良費」などという単語が、そのうち飛び交い始めます。
気持ちよく、打ち合わせがかなり進んだある日「え?なにそれ!」などということになりませんように。
大元の話は「地盤にはそれぞれの建物の重さに応じた強さ(=地耐力)が必要」ということで、単純明快ですね。
この「それぞれ」によって段階的に法律が定められています。ここでは木造の建物についてお話を勧めましょう。

施工重機

① 2階建ての場合は、全国一律で必要地耐力20KN以上、と定められています。
地盤調査を行い、20KN以上が確認されれば、そのままベタ基礎の工事に進んでOK。でも20KN未満だったら、地盤を強くする地盤改良工事を行わなければなりません。そして工事を行った業者が、万が一の瑕疵に対応する保険に加入し保障しますので、お客様はこれで安心ですね。
ただ、安心には費用がかかってしまうのがつきものでもあります。
またこの費用が、各々の敷地の地耐力、及びその地盤改良工事の工法によってケースバイケースなのが困りものです。

② 3階建てになると、すこし変わってきます。
まず20KNという一律基準がなくなり、建物ごとに構造計算によって算出された必要地耐力となります(といっても大体は30KNあたりです)。
地盤調査の結果その必要地耐力以上が確認されればそのまま基礎工事へ、というところは同じですが、満たなかった際の地盤改良工事の工法については、2階建ての場合よりもかなり限定されてきます。
3階建ては構造計算が必要となりますので、構造計算者は地盤の安全性も検討しなければならず、となるとやっぱり地盤改良にも「行政のお墨付き」の工法が選択されます。
また建築確認を審査する機関としてもこの「お墨付き」を求めます。(このあたりはあの、姉葉事件の影響ですね)
「お墨付き」の取得には元手もかかっていますため、こういった工法は工事費もちょっと割高になってくるのです。
保険・保証については2階建ての場合と同じです。

でも、3階建てになると上に広がる分、1階(=基礎)の面積は2階建てよりも小さくなる傾向なので、基礎工事の費用は下り、地盤改良費がプラスされても工事費全体としてみるとさほど影響しないこともあります。
とはいえ、やっぱり回数が増えれば構造体のスペックも上がります。主には。立上り部分に縦に入る鉄筋の一番上の部分を180度に折り曲げなければならなくなります。これが予想外のコストアップを呼んでしまいます。(基礎の鉄筋の主役は、横に入れる「主筋」で、その主筋を補完する役目の折り曲げです)そんなことで、と思いますね。でも世の中は2階建が大多数。この多数に合わせて鉄筋加工の業界全体がシステム化されています。それから少しでも外れた瞬間、つまりは工場で大量生産できなくなり手作業での生産部分が増えることにより、意外なほどのコストアップとなってしまうのです。(日本人の人件費の高さがここでもわかります。やっぱり外国の片にどんどん日本には行ってきてもらわなければ、日本の建築現場は人材が枯渇してしまいます)

この180度折り曲げは、溶接で固定することで代用もできます。ところがこれも味噌があります。誰がどこで溶接しても良い訳でなく、非常に数の限られた、認定を受けた工場でないとこれは採用ができないのです。そういうところは当然お高い値段です。
これら様々な要素を併せ見たり、個別に検討したりを繰り返して、その工事に最も最適なパターンが見えてきます。

また基礎工事だけでなく、その前段階の地盤改良工事も星の数ほど様々な工法があり、それぞれ金額にも大きな幅があります。
これらの中から工事の質と価格が最も適切で良心的な業者と工法も、選択を間違えることは許されなません。

この、適性と費用のバランスが一番適した形を選択することは、経験と知識と判断力を持った建築士のみが可能とします。

地盤は自然の一部ですから、掘ってみたら本当に何が起きるか分かりません。例えば地下水が湧き出てきてしまったら?
経験の浅い技術者ですと、その場に立ちすくみ何もできない事でしょう。
こんな事態にフレキシブルに対応できるのは様々な経験を積み、あらゆる豊富な知識と対応力を備えた建築士のみです。

半地下

混構造

基礎が基礎だけに、ここは安心して任せたいですね。
滝沢設計は現場の知識も豊富です、いえ、実際には建築士は誰よりも、工事の現場監督さえも上回る工事現場における広範囲な見識を持って、工事施工者たちを正しい方向にリードしていなければ、質の高い工事監理を行うことは難しいのです。
家を建てるなら誰しも、そう願いたいものですね。
そういった設計事務所は悲しいかな少なく、さらにそれでデザインまで高レベルとなりますと、本当に皆無です。
実を言いますと滝沢設計はそれができる、数少ない設計事務所なのです。
それはこれまでに作ってきた建築の数々が証明していますので、是非お尋ねいただければ喜んでご紹介させていただきます。