掘り出し物は無い?

とはたまに耳にする言葉です。不動産とかで良くそういわれますね。
たしかに、極端にお得な事などこの資本主義の世の中では存在し得ないのかもしれません。
超がつくようなものはたしかに難しいとしても、「掘り出し物」という言葉があるという時点で、同じ値段でも他より価値の高いものというのは確かに存在しているわけです。

実際にある掘り出し物

例えばの例
・一昔前までは間接照明にはそれ専用の高額な照明器具か、安価に抑える場合は電球色の蛍光灯を使っていました。
でも、蛍光灯1本だけでは明かりが均質にならずコストを重視した結果せっかくの間接照明が台無し。なので何本か使うと大してコストダウンにならなくなってしまう。この堂々巡りは悩みの種でした。
しかし今はLEDテープライトというものがあります。

 

LEDでも電球色がある

良いものを見つけて活用

店舗設計の分野で使われていた照明器具で、配線と取り付け方式が今までの住宅的な電気工事とは異なるので要注意です。滝沢設計ではこの点をしっかり検討して住宅においても確実な施工をしています。
その結果かつての間接照明専用器具よりもかなり安く施工でき、しかも直管灯の欠点も解決され均質な間接照明の本来の効果が実現できるようになりました。
今のLEDは色温度のバリエーションも豊富ですから、もちろん温かみのある電球色も選択できますので、いうことなしです。
ぱっと見いいようでもよくよく見て欠点があっては、やはりそれはだめです。全てにおいて問題なく、他よりも優れたものを探求するのが本当です。

・滝沢設計ではアパート建築にも積極的に関わっていますが、アパートは収益物件ですので建築費を下げることは建て主様の収益に直結しますので、至上命題です。
住戸数が多いほどに、一つの品物の総額も増えます。特にキッチンは金額が大きい為これを抑えることは大変に重要です。
他の競合アパートと差別化するには、ミニキッチンではパッとしません。かといって大手住宅設備メーカーのキッチンは高額でとても採用できません。
そこで無名のメーカーを探すのですが、こちらは安さと比例して見た目もダウン・・・差別化どころか逆効果になってしまいます。

いえいえ、あるんです。立派な、とあるメーカーの製品です。

仕入れを安く

メーカー品で品質間違いなし

多彩なバリエーションの高品位な扉のカラー選択に加え、なんといってもこのデザインされた換気フード。このセットでもなんと今あるアパート用キッチンの中で、おしなべても私が知る限り最安です。でも決して安物ではないんので通常のルートから買った場合、ちっとも安くありません。
何故安く買える?それはこの商品が安く買える、特別な購買のルートがあるからです。
ただしそのルートの中での掘り出し物はごく限られていますので、工事費を圧縮しながらデザイン住宅を実現する為には、これに限らずたくさんの購買ルートを確保して多種多様な掘り出し物を活用する必要があります。

その他の掘り出し物

先に書いたように、お得な掘り出し物に出会う確率は大きくはありません。それを当てにしていてばかりでもはいけません。またこれはある意味効率的にも良いとは言えません。
お客様のご要望は千差万別で膨大です。プロとしてもっともっと能動的に「攻め」たいものです。
ならどうするか?

それは、商品知識を広げて良い建材を探し見つけて、その隠れた利点を見出して費用対効果を最大に活用する方法を考え出すことです。
つまり、「この値段でこんなに効果が大きいならすごく安いと言える」これは掘り出し物と同等の価値があるわけです。

運を頼りに掘り出し物を探す、のではなく、掘り出し物を創り出す方法ですので、その産み出す発想と能力(+根気も)があれば無限に、そして個別のお客様の嗜好に合わせた「掘り出し物」を創出していくことが可能であり、その結果としてのコストダウンであれば価値を下げずにローコスト住宅を創ることが可能となります。

次回はいよいよその具体例をご紹介します。

その他の掘り出し物と、掘り出し物のローコスト住宅への応用実例のブログ