私達設計事務所の家造りはもうとにかく最初から最後まで、滝沢設計の場合は私一人が細部にわたって関わりコーディネイトしていきます。
ですので、私との打合せは設計に関することだけにはとどまりません。
とはいってもやはり設計の打合せは大半の割合を占めます。
時系列で進めていってみましょう。

初回打ち合わせ

まずはお客様のご要望を「聞き上手」になってお伺いします。その伝え方はお客様にご自由にお任せしています。
箇条書きにまとめて来られる方が多いですが、口頭だけの方もいらっしゃいます。
また、イメージの画像をたくさんお持ちになられたり、大変達者なスケッチを持参していただくこともあります。
とにかく、ご自分に合った表現しやすい方法でお伝えください。どんな表現方法も、的確に受け取れることが私達のひとつの特技でもあります。

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大きな住宅会社さんなどでは、質問形式の表にお客様が答えを書きこんで行く形式をとっていますが、質問の中にはお客様によって意味を持たないものも必ず出てきます。なによりもこうしてしまうと、先入観が生まれてお客様の自由な発想に膜をかけて抑制してしまいます。
私は、まずはまっさらな状態でイメージを広げていただきたいと考えています。
そして、一丁目一番地の希望の奥のほうにある潜在的なご要望、これは眠っているだけで弱いわけでなく、案外とても大切だったりすることもあります。これを引き出すことも私達の使命です。
これは、もちろんお客様の真の満足に欠かせません。ただ、それだけでなくこうした潜在的なご要望はえてしてある程度進んだ後に頭をもたげてくることが多いのですが、このタイミングが遅ければ遅い程修正に係るエネルギーは大きくなってしまいます。特に工事が始まってしまっていたりすると修復は困難となってしまいます。
このようなことを防ぐ、という点でもなるべく早い段階でも質の高い聞き取りが、とても大きな意味も持っています。

打合せは続いてゆく・・・

そうしていただいたお客様のご要望を、設計者の立場から形あるものに創り込んでプランを作成し、次回の打合せへと進みます。
そこでプランを見ると、お客様の中でまた新たな世界が広がります。「こうなるんだ、じゃあ~できたらもっといいよね!」その投げかけに私も「こんなことだってできますよ」と返します。
もちろん「思ってたのと違うんですよねー」と言われることもあります、それは決して遠慮などなくどんどん言っていただいて、更に改良を加えていきます。
そう、もっとどんどん良くなっていくんです。

こうした打合せを繰り返し、だんだんと設計に実際に建つものとしての命が吹き込まれていき、全体像も徐々にまとまりを見せてきます。

その(2)へつづく