アパート建築の近況

今、政策によって大量に生み出されたマネーにより、金融機関は貸し出しに積極的です。
その積極性が裏目に出てしまい、適切でない融資がおきました。

その経験を踏まえて、金融機関は貸出基準を厳しくしてはいます。ですがやはり、これは建築であり、審査には建築に関しての知識を基にした建物への評価が必要不可欠です。利回りなどの数字だけでは決して正しい判断はでき得ません。

利回りの算定とは

利回りは賃料と費用を設定して算出します。賃料が上がるほど、そして費用が下がるほど、利回りは向上します。

賃料の設定に希望値が混ざり現実より上がれば根拠を持たない数字となります。さらにはこの利回り算定には、「空室」というリスクが全く加味されていません。
工事費が極端に安く設定されれば、利回りの数字は現実から乖離して大きく膨らんだものとなってしまいます。

「このアパートは建物の価値として、どの位の賃料が適切か?」
「建物の品質から見て、空室リスクはどの程度みればよいか?」
「この工事費は実際に施工可能な額か?」
「この工事費の場合、どの程度のランクの建物ができるか?」

という建築的視野に立った判断が無ければ、その利回りの数字を本当の意味で評価はできません。
金融機関の方にこれを望むのは無理というものです。この決定的な矛盾により、つまりは、銀行から融資が出たからと言っても、それで安全な投資が約束されたお墨付きではないということになります。

現実としてきちんと返済し、その先のさらなる収益がもたらされる為には、借りるオーナー様側が堅実で正しい計画を興さなければ、残念ながら誰も手を貸してはくれません。。

 投資

私は投資については詳しくありませんが、詳しくないものとして感じることは、株・為替・先物・ファンドなど実態のないものはあまりに投機的で変動が大きく、専門の知識も無い素人が手を出すのはためらわれます。

これは多くの人が共通して持っている感覚だと思います。

 アパートの建築で土地の有効活用

そこで救世主現る、不動産。

「不動」まさしく動くことが無い土地や建物、不動産です。

一方、貯金や株・債権とか宝石、これらは皆じっとしているものではなく自由奔放に動きます。

そして、土地や建物は誰もが生まれてこの方身近に接し続けているものです。
またバブルの時期でない限り、そんなに大きな価格変動がありませんので、「一夜にして大損」なんてことはありません。
大儲けまではできなくても、長い目で見た堅実な収益が期待できます。
と、ここまでは一般論として間違いはありません。

投資家ではない一般のかたの不動産投資と言えば、かつてはマンションの区分所有が主流でした。そこに昨今の投資ブームでアパートが新たに選択肢として注目視されています。
これには中古アパート1棟買いと、もう一歩踏み込んでアパートを新築で建てようという方がとても増えています。
さて、もしあなたが実際にアパート建築という投資をするとしたら、一般論だけでなく、今の時代の状況や、建築してから何十年も先の変化、どこのエリアでどのような規模で、といったことも入念に検討し尽くすことが必要です。

例えば

*政府の政策とそれに乗った企業の宣伝によるアパート投資、こうしたある種のブームだとしたら、単純に考えて、同じような事を考えている人は多い、そして今後も更に増え続けていくだろう。

*次に立地ですが、例えば神奈川県内で入居率や利回りを総合的分析してにアパート投資に適しているエリアというのは、たいてい誰が考えても同じなものです。

*賃貸住宅の規模として、ファミリータイプの広めなタイプは一度空室となると次まで長く空いてしまう可能性がある為、すぐ次の入居者が決まりやすいワンルームタイプが有効と長らく言われていました(ちなみに昨今ではファミリータイプの需要が増加しています)。そして一昔前のような15、6㎡といった狭苦しいものは入居者から敬遠される事、またインターネットで20㎡以上で検索する為に、20㎡のワンルームが非常に多くなっています。
この傾向が長く続いてきたために、昨今ではファミリータイプの賃貸住宅が不足してきています。なんでもファミリータイプは恒常的に空き待ち状態で、空くとすぐに決まる。といった話も耳にします。
過去の通則を振り切り、勇気をもってファミリータイプの賃貸住宅投資で勝負することが、かえって今安全な方法になる可能性が出てきています。

これらのことから見えてくるのは、あまり深く検討せず楽天的に漫然と建築した場合、周囲を見渡してみたら競合する他のアパートとの入居者争奪戦の渦の真っ只中に、なんらとっておきの武器も持たず丸腰で飛び込む、ということになります。

これではせっかくの一大決心の上の投資が実を結ぶのはかなり難しいと言わざるを得ません。

そうならない為に

もっとより深く、厳しく競合者の動向を予測して、それに対する作戦を練らなければなりません。
現状を正しく把握し、同時に今後の動向もシビアに予測を立てる。そして、「ならば、どうすればよいか?どうしなければならないか?」を考えその答えを出す必要があります。

次回へつづく