今日は棟上げ(=上棟、建て前)です

春のような日より、いつもこの時期ですと
「この寒さの中、職人さんは大変だなあ」と気の毒になったりもするのですが、作業する職人さん達の表情もどことなく柔らかでした。

工事監理

工事監理

これはお昼ごろの写真です。これから屋根の部分を組んでゆきます。新築の工事では、大勢の大工さんが応援で駆けつける上棟日に、なるべく力仕事を進ませておくことがとても重要です。次の日からは大工さんは一人になってしまいますので。今は5時には真っ暗。それまでになんとか屋根の野地板まで貼れるか、みんな、頑張って。

今は大きな木材などはクレーンで持ち上げるのが通常ですが、この敷地のような位置に電線があると、大型のクレーンが利用できません。そういう時は昔ながらに大勢の大工さんが集まって人力で組み上げるのです。

この家は基本的にローコスト住宅ですが、最後にできた時にはきっと誰もローコストだとは感じない家になります。これから進行を折々お伝えしていきますので、是非楽しみにしていてください。

上棟ってなにするの?

夕方作業が一段落する頃にお客様も来られます。私もまた戻ってきて、簡単な上棟のお祝いを行います。昔のように飲み食いはしません、職人さん達も皆一人ひとり運転して帰りますので。

現代の上棟式

今の上棟式の姿をお伝えします。
引き出物には2パターンあります

①「お赤飯と祝酒2合瓶又は350mlの缶ビールを2缶」を人数分、これが最も多いです。
②上のセットに鯛の姿焼きなどの料理を加えてちょっとゴージャスに。とこれも実際にはほとんど壊滅的に減っています。

ご祝儀は担当するメインの大工さんに1万円。これでもう十分です。これならばもし大工さんが二人組だったとしても、お客様のご負担は2万円を超えません。

催し

始まりとして、家の4隅に「塩」「米」「清酒」を振りまいて安全と工事成就を祈願します。メンバーはお客様、大工さん棟梁、あともう一人は現場監督か私のいずれか、です。

それが終わりましたら次は、その場にいる全員に集まってもらい円になり、ちょっとした会となります。
まずはお客様にお話しをしていただきます。もちろん気の利いたスピーチなどでなくても短くても構いません。ご自分のこれからできてく新しい家が「どーん」と組みあがった迫力と感動を率直にお話しください。
その後私が設計・管理者として現場工事の方々に「お客様の思いをしっかりと重く受け止めて工事をしてください」みたいな、ちょっとくぎを刺すような言葉も混ぜながらも、お祝いとなるようなお話をさせていただきます。
さあそして、現場監督が音頭を取って「1本締め」。(単に皆で合わせて1回手を叩くだけなのですが、こういう場ですとある種重みがある手拍子となるものです)
これで終了ですので時間も短く、お客様にも工事の方々にも大きな負担がありません。かつ、お祝いの席という趣はしっかりとありますので、このくらいがちょうどいいのではないでしょうか・

記念すべき上棟の日。平日ですので仕事を早退して来られるお客様も多いので、なるべく無理のないように、でも少しでも心に残していただきたい。私はこの形をオススメしています。

お客さんはどなたも例外なく灌漑深く、時に感動をもってこの日を送られています。