ほんのすこし前のはなし

・大量仕入れが可能な大手施工会社は資材を安く仕入れることができる。
・それよりも年間の工事件数は落ちる中堅どころは、若干高くはなるが、それでもかなり安く仕入れている。
・零細の工務店になると、上の2例とは比較できないほど高い仕入れ値となってしまう。

これが一般常識でした。
またこれこそが大手施工会社のセールストークにもなっていました。「うちくらいの規模になりますと建材を安く仕入れられますから・・・」

これは流通革命なのか

ところがここ2、3年で、この状況は一変しました。といってもこの変化に気付いていない施工業者さん達がほとんどです。
といいますのは、この流れをおこしているのが大手一次卸問屋系ではなく、かつてはその下にいたような小さい問屋さんの為か、大がかりな宣伝をしていないのです。
ファックスによるDMや、小さなネットワークとのタイアップにより少しづつ広がっている感じです。

その中身は、「価格を下限に固定することで販売の手間を節減して、1つでも売れるところがあればどこにでも売る」という変化によります。
以前は業界内のしきたりや縛りが強く、目に見えない規制に抑えられていましたが、もう今は「早く売ったもん勝ち」というわけです。
これにより、大手のその下辺りの価格で、1つからでも買う事が出来るようになってきています。
ただし、この場合誰でも、というわけにはいきません(誰でも、という場合はネットからの購入など、いわゆる施主支給という形態になります)。
大きな変化は、我々のような設計事務所が購買できるようになった点です。以前では考えられませんでした。

安

これによって可能になったこと

・施工業者が限定する安価品が、お客様のお気に召さない場合、同程度の価格のものが設計事務所経由で自由に選び直すことができる。

・個人の大工さんに施工を頼みたい場合、これまでは仕入れ値の高さで見積りが上がってしまっていたが、それをかなり抑えることが可能となる。

いずれにしても、お客様はより自由なスタイルで多くの選択肢の中から家造りを進めていくことができるようになりました。
当然、以前から存在している問屋なので、品質にも何ら問題はありません。

これは是非、採用を検討していただきたい変化です。