設計事務所

家造りのパートナー選びの現状は

皆様が個人住宅や賃貸用住宅を「建てようか」と思った際、その依頼先にはいくつかの選択肢が浮かぶことと思います。

まず初めにテレビや住宅展示場で目にしてきた、かの大手ハウスメーカー。まずは当然の流れです。

次に、近所や知り合いの工務店の慣れ親しんだ面々。これもまた然り。

スーっときて、ここで一旦止まります。「はて、でもハウスメーカーって大勢の社員と会社運営の経費で高いって聞くし、地場の工務店では最先端でカッコイイのができるのかなあ?」

ここまできて我々設計事務所がやっと最後の選択肢に入ってきます。

【ちょっと話がそれます。】

最近ではもっぱら「建築家」などと仰々しく呼ばれることも多いようですが、少し前まで一部雲の上の先生級の方々を除いては普通に、設計事務所、というのが一般的でした。

これは、消費者がハウスメーカーに飽き始めたことを敏感に察知した人たちが設計事務所を集めてコンペ会社等を立ち上げ、宣伝上の差別化の文句として広まりました。

たしかに、設計事務所の中には「建築家的」にデザイン力を前面に出すところから実施図面作成のみを旨とする事務所さんまで様々です。ただ個人的には、過度にデザインが先行するのにも若干の違和感をもちます。なぜというとそのパターンでは、実施設計の段階で現場の納まりやコストが明確になるにつれ、当初のデザイン計画の実現が難しくなってしまうことが往々にしてあるからです。デザインと工事は常に一体となって同時進行していくことが望ましいのです。

私自身は建築家でなく、総合力としてバランスのとれた設計事務所でいたい、と思っています。

湘南の海に近いエリア。屋上からは海が少しだけ見えます。

全てにおいてバランスのとれた家

1)品質のはなし

阪神大震災での建物の倒壊や、かつて社会問題となっていた「手抜き工事」に国が対応し、住宅の品質の均質化への様々な法整備・規制が一通り完備され、現在は建築現場もしっかりとルールに基づいて進行するようになりました。具体的には、一定の基準や法律にに適合している事を審査する過程・検査の体制が整ったおかげで、それから外れる施工は是正されるまでその先の工事に進めなくなっています。

住宅建築業界全体が一つの方向に向かって技術革新が進んだことに伴い、以前あったハウスメーカーと中小工務店の施工技術の差が、今は無くなっています。(ただ、まだ優良とは言えない業者も例外的に残ってはいますので注意は必要です)

特色が変わってきた

建物の形が整形で、特に凝ったものも求めない場合は、数々のマニュアルに沿って施工できるので、ハウスメーカーでも優良中小工務店でも品質において優劣はありません。

ところが、もし変形敷地・高低差・周囲を高い建物に囲まれて真っ暗・ローコストと簡単にはに建てられない条件があったり、夢の住まいが高度な建築テクニックを要するものだったり、設計者からの斬新な提案を期待したかったりと、通常のマニュアルが適用できない場合はどうでしょう?

予想されるハウスメーカー・工務店の回答「家の強度上望ましくありません」「コストが物凄くかかります」等々。

ですが、実際には不可能なことはあまり無く、アイデアや補強、発想の転換により最小限のコストで、品質を維持しながら可能にする方法は創出できるものです。
「以前は大手会社の方が安心だったけど、今はどこも同じ技術力があるならできると言ってくれる所にお願いしようか、しかも安い」
という発想が現実的になっています。

設計事務所にしかできないこと 其の一

マニュアルに納まりきらない要望、そして+αのさらなる提案を具現化する力を持っている。

2)コストのはなし

ハウスメーカーの場合、経費は会社を運営していく為の最小限のものですので、彼らは何も悪いことをしているわけではありません。検討すべきは、その分を支払うだけのメリットがあるかどうか、です。
言い換えますと、「大手企業の大きな本社の維持費や住宅展示場の家賃を、お客様がお払いする工事費が負担してあげてもなお、それに勝る得るものがあるか?」という所に行きつきます。

優位性をもっていた長期の補償については、限られた超大手を除きこれからの時代ハウスメーカーといっても拠り所が確固としません。会社の大きさではなく、「まずはしっかりと造る」事の方がはるかに必要です。

ここで要注意

但し明確にしておかなければならない事は、以下のメリットによって建築費を下げながらも質の向上ができたとしても、設計料が高額だったら総額としてはちっとも安くないので、何の意味もありません。
あくまでも、設計料も良心的に抑えられたものであるとき、初めて全てが繋がり、お客様の満足に結びつきます。

設計事務所にしかできないこと 其の二

ハウスメーカーと同等の施工技術を持ち、かつ最低限の経費で運営している施工業者を見極めることができる。

一方工務店に直接依頼する場合、ハウスメーカーよりも経費は大きく下がっているはずです。でも、それを分からないように利益として載せられてはお客様としてたまったものではありません。どのラインが適正なのか、第3者の客観的視点が必要となります。

設計事務所にしかできないこと 其の三

施主に代わって、培ってきた知識・データに基づき工事費を圧縮させる交渉力がある。また逆に金額が低すぎることに依るトラブルを回避できる。

そして

設計事務所にしかできないこと 其の四

同じものを創っても、ハウスメーカー・工務店よりも、デザイン能力により明らかに高度な魅力をプラスできる。

 

設計事務所とは、常に「もっと良くできないか」を考えてしまういきものです。
これに対しハウスメーカー・工務店は「できるだけ簡単な家にしたい」いう本能を持っています。
この違いにより、最終的にできた家が全く異なるものになるのです。
デザインの専門家として常に切磋琢磨を続けてきた蓄積は、できあがるものに大きな差をもたらします。

これらはみな本当のことなので、他に書きようがありません。
ただ追記しますと、我々は必要な事を削る事はしない為、極端に安価な価格で御提供することはできません。

いただきます声は
「大手よりは全然安い。ただ極端に安いわけではないけど、この価格でこの満足は期待以上」

ご興味持っていただけました方、あるいは「半信半疑」な方々、もしよろしかったら現在工事中の現場をご覧にいらっしゃいませんか?

お問合わせ・資料請求からご連絡下さい。喜んでご案内させていただきます。